「家あそこだろ? 早く鍵開けてくれよ」 どうしようってなってる私なんてお構いなしの千景くんはいたって冷静だった。 ちょっとなんでそんな普通なの? ねぇ! 10年ぶりですよ、千景くん! 「愛生? 聞いてんの、おまえ」 「あっ、はい!? なんでしょう…?」 「鍵。おまえしか持ってねーんだから、早く開けて。話なら中で…」 「……ごめんね千景くん、それは無理。パパに家族以外の人は家に入れちゃダメって言われてて!」