「もし、アイツの子供だったら、少なくともお前はそんな絶望的な顔、しないだろ?
戸惑いこそすれ、そんな顔、しないはずだ……」


不意にトオル君の顔が浮かんで切なくなる……。

彼のはにかんだような笑顔が好きだった。

「ハルナ」ってとまどいがちに初めて名前を呼んでくれた時、嬉しくて嫌がる彼の手を引いてスキップした。

春も、夏も、秋も、冬も、ずっとずっと彼と一緒に手を繋いでスキップしていく明日を夢見ていた……。

いつまでも一緒だと……