僕達は車に乗り込むと、多摩川を目指して車を出発させる。

「ところで、トオル君と老師さんはどうやって知り合ったの?」

君はいとも簡単に、そして無邪気に核心を突く質問をする。

「僕が目の手術をする前に、祖母の入院している病院に行った時、会ったんだ」



なんて傷ついた目をしておる。

まぁ、何の用が無くてもええ……。

いつでも、座禅を組みたくなったら、組みに来なされ。



当時の、老師の言葉を思い出す。