学校にいても私はずっと上の空だった。

あれから、1ヶ月。

メールも電話も怖くて、あの日から電源を入れてない。

学校の休み時間。

私は、窓辺で頬杖をつくとまるで木枯らしに翻弄されているかのように、クルクルと弧を描いて飛ばされていく落ち葉を見ていた。


ふと気付けば、隣りでトモも一緒になってぼぉっと空を眺めてた。

「トモ、どしたの?ホント、最近、元気ないよね」

「うん」

「彼と別れたってスズから聞いたんだけど……」

「あ~……うん。・・・・・・妊娠したかもっつーたら、逃げた」

「へぇ~。そうだったんだ」

私はフツーに答えて、次の瞬間、「えっ!!!」と驚く。