「はい。もしもし。……佐々原か。

え?!そうか。……うん、大丈夫だよ。え……っと」

藤枝君は言葉を切ると、一瞬、私の方をチラッと見る。

「あー、うん。一緒だけど。え!違うよ!江ノ島の駅……の近くかな。

うん。……うん。分かった。じゃ、また後で」

藤枝君はケイタイを切ると、はぁ~と大きな溜息をついて、ベッドに腰を下ろす。