「やっぱ、帰るよ」

オレが帰ろうとすると、吉澤は腕に巻きついて離そうとしなかった。

「帰んないで!」

「だって、今、家に誰もいないんだろ?まずいよ」

「いいから上がって」

半ば強引に手を引っ張られ、オレは吉澤の家へあがった。