そう言って目の前に来たのは柊翔君だ。



『大会近いんで練習した方がいいと思いますよ、こんな女に手出してないで、』


流石に髪染めたピアス男に言われたら反対もできず、先輩は練習に戻っていった。




それと同時に柊翔君も帰ってく。


「あ…あの!!」



翔君は無視して聞いてくれない。



「ねぇ!待ってってば!!」


そのまま学校を出て追いかけてく。


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「助けてくれてありがと!翔!!」




翔が遠くで立ち止まる。



『…呼び捨てすんの?うざ。』


「…だって…呼び捨てしてたじゃん…
吉本翔なんでしょ?!」


少し間を置いてから答えた。



『…柊。聞こえた?ひーいーらーぎ!
あんたいつまで人間違えしてんだよ、
いい加減にしてくんね?』




「…ミサンガ。」