もともと貧血持ちだった私。


…すごく辛くなってきた。




「…大丈夫か?」

「…うっ…は、はい」




すぐそこには私と同じ目線にはしゃがんでいるスーツをきた男の人がいた。


…かっこいい。




「具合悪いの?」

「たぶん…貧血で………」

「とりあえずここ日陰ないし…駅の管理室で休んだほうがいい」

「……はい」

「大丈夫。俺が支えるから」



男性の力を借りて駅の事務室まで付き添ってもらった。

本当に申し訳ないな…。



「すみません、駅員さんこの子貧血みたいで……」



私の代わりに状況を説明してくれている男性。

こんな優しい人がいるんだな…。



「少しここで休むといいよ。ゆっくり休んで」



すると、にこっとえくぼを作って笑う。


…笑顔は可愛いんだ。



なんか、初対面なのに…すごいドキドキしちゃう。



「じゃあ、お大事に…」

「あ、あの!ありがとうございます…」



彼は駅員さんに一礼して小走りで帰っていった。


……急いでたのかな?

凄い申し訳ないことしちゃったな。



「君、大丈夫?」

「え!はい…なんとか……」

「親切な人がいて良かったね。ここの駅って人少ないから」



そうなんだ……。

そういえば駅員さん暇そうにしてたかもしれない。