ーー
コタツを出した。
堕落した。
「もう、冬眠する」
コタツのヤドカリと化したのも束の間、うたた寝して起きたらコタツがなくなっていた。
部屋の隅に、小さく折り畳まれ、紐で結んである。何故だか、『封印』と書かれた紙が貼ってあった。
「コタツを……」
ヤドカリから宿を盗った恨みは、人を呪えるものと知る。というか、知れ。
復讐の炎とやらに身を焦がす一歩前、台所の鍋におでん(内、九割白滝)があったので鎮火した。
尻が暖かいと思ったら、ホットカーペットになっていた。部屋の隅にはヒーターも置いてあるし。
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