洋輔が会食の場所へと着くと、まだ徹也は来ていなかった。 それから5分も経たないうちに、徹也が秘書と一緒に現れた。 「待たせましたかね?」 「いえ、こちらも先程来たばかりですので、気になさらないで下さい」 「そうですか。まぁ、立ち話も何ですし、座りませんか?」 「それもそうですね」 徹也の声で、お互いに座った。 洋輔が座ったのを見計らって、徹也は重たい口を開いた。