「それが、気に入らないんだよねえ…」 はぁ、とため息をつきながら伊世はそう言った。 「は?何で? 男子は自分を犠牲にして?女子守ったんだろ? それで結局また付き合えたんだろ? 全然いいじゃん」 俺がそう言うと、伊世はうーん…、と唸って 「ほんとにそうかな?」 って言った。 「そうじゃないの?」 俺がそう言うと、また唸る。 「ほんとに、その女の子はそれで幸せかな?」