電話が終わったらしい音をみると、気のせいか、申し訳なさそうな顔をしていた。 「梶さん、ここで大丈夫」 学園の敷地に入ったところで声をかける。 「梶さん、ありがとうございました」 「いいえ。音和様、坊ちゃん、お気を付けて」 「はい! ありがとうございます」 梶さんと別れると、音が歩き出そうとする。