曲がり角で別れるまでは少しの間だったけれど、あんなにも居心地の悪い時間はないというくらいの感覚だった。


お互いのスクールバッグが当たりそうで当たらない、普通のようで普通でない妙な距離。


お互いのすぐ近くに、消してしまいたい存在がいる。


邪魔者が、すぐ目の前にいる。


それを今は放っておかなければならないもどかしさ。


かつての親友に対する、歪んだ感情。


それらが全て混ざった空気が、あたしたちのほんの僅かな距離に漂っていた。