混乱がおさまらない頭で私は必死に考える。


死んだのなら私が今ここにいるのはおかしい。自分が自分だという意識は確かにある。なのに、死んでいるだなんて嘘に決まっている。


彼の言っている意味がわからなかった。


「目を覚ます直前のこと、覚えてるか?」痺れを切らしたのか、彼が言った。


驚きのあまり声は出せなかったが、首を横に動かすことはできた。ここにきてようやく、彼の言いたいことが不覚にもなんとなくわかったような気がした。


言わないで。いつの間にか、どこかでそう強く願う自分がいた。


しかしながらそんな私の願いは叶うはずもなく、


「親友だと思っていたミオに、学校の屋上から落とされた」彼は淡々と話し始めた。


「地面には硬いコンクリート。頭から落ちて即死ってわけさ」





――……っ!





ようやく確信した。“あの出来事”は夢ではなかったのだと。完全なる現実。ある意味では前世とでも言うべきだろうか。


私の人生は、親友だと思っていたミオによってたったの十七年で閉ざされてしまったのだ。