しかしリックにとってはそんなことよりも、まず自分のことをざっくりと話しておくことが必要だった。
このままでは完全に不審者として扱われてしまう。
時間が戻る前の6月25日までの彼女の様子を見る限りでは、おそらく彼女はリックが同じ教室にいたことすら気づいていないだろう。
「誰?」と聞いてきた今の時点でだいたいの想像はできる。
「俺は何でも知ってるよ。全部見てたからな」
彼女はまだ頭の整理ができていないようだったが、彼はそれに構うことなく続けた。
「お前のことは全部知ってる。俺が近くにいたことをただお前が知らないだけ」



