少年の足は、少しの迷いもなくある方向へと向かっていた。 彼女の家だ。 彼女の家は近く、ちょうど少年の通学路上にある。 この道を歩く彼女を見かけるのは登校時がほとんどだが、たまに下校時に目にすることもある。