少年はクローゼットを開けて服を取り出し、パジャマから私服に着替えた。 そして玄関から靴を持ってきて、部屋の窓からそっとまだ暗い世界に出た。 腕時計だけは忘れなかった。 “しばらく学校で用事があるから早く行く。帰りも遅くなると思う” そんな置き手紙を残して。