その日の放課後、少年は学校を出る前に校内の図書室に寄って借りていた本を返却してから帰宅するつもりだった。 あまり図書室を利用したことがない少年はそれがもともとあった棚がどれだったかわからなくなっていたため、ただ本を返却するという単純な作業に少し時間を費やしてしまった。 苦戦しながらもなんとか元の位置に戻すことができた少年は、駐輪場へ向かった。 ……今日も話せなかったなぁ。 なんて思いながら。