「…はい?」
春樹さんの冷たく低い声がもっと緊張を誘う
「あのっ私です。真琴です…」
すると、
「来んなって言っただ「待ってください!入りません。何もしませんから。」
気持ちを落ち着かせてからもう一度話す。
「あの、夜ご飯いらっしゃらなかったので、少しですが持ってきました。お二人の料理すごく美味しかったので。無理して食べろなんて言いません。」
淡々と言ってるように聞こえると思うが胸がドッキドキうるさい。
「置いておきますね。お体を壊さないようにしてください。おせっかいすみませんでした。」
言いたいことをいって逃げるようにキッチンに向かった。
"いらない"と言われるのが怖かったから。
せめて、お二人の料理だけでも食べて欲しいな。

