駆け抜けた少女-番外編-




ちゃんと引き出しに纏めてしまいましたって言うと、ホッと息をついた土方さんは「そうだ」と、もう一つの用件を思い出したようで懐に手を入れている。


何かを取り出して手に乗せたそれを見せられた。



「それ石田散薬……」

「そうだ。これを飲めば直ぐに治る」

「いやそれ、打ち身切り傷に効くんじゃねぇの?」

「それに苦い…ゴホッ…からやだっ」



前に一度それを飲んでえらい目にあったことがあって、それ以来もう絶対飲むもんかと決めてる。



「ああ?我が儘言うんじゃねえ!これは土方家に伝わる……」

「だから風邪には効かねーって」

「いやだーっ!飲みたくなーいっ!」

「飲め!心配してやってんだから、人の行為をだな……」

「病人を力付くで押さえ込もうとしてる鬼が言うなー!!」

「あ、おいっ。矢央騒ぐと熱が……」





「ええ加減にせえっ!!」



スパーンッッ!!
スパーンッッ!!


布団の上で揉みくちゃになっていると、紙を丸めた物を持った山崎さんが突如部屋に入ってきて、土方さんと永倉さんの頭を叩いた音が響く。