「おいおい勝手場に隊士が呼吸困難になって倒れてたけど何があったんだ?」
そこへタイミング良くやってきたのは永倉さん。
「「「……………」」」
原田さんと平助さんと私の視線が沖田さんに向く。
四人の視線を感じた沖田さんは「あはは」と笑っている。
何となく分かってきたけど、沖田さん自分の隊士に手に入れにくい牛の肝を早急に手に入れてこいって言いつけたな。
そして、探しだせなかったらお仕置きが待ってますよ~とその愛らしい笑顔で脅したに違いない。
………ご愁傷様です。
*
「矢央、風邪ひいたって聞いたけど調子はどうなんだ?」
漸く此処に来てまともな人の登場に安堵して、力無く笑って答えた。
「なんかクラクラします…コホッ…でも山崎さんが寝てれば大丈夫って…コホッ」
「声が掠れてんな。どれどれ」
ひんやりとした掌が火照った額に触れて気持ち良い。
「……熱、高そうだな」
「総司のお粥のせいだろ」
「えー!原田さんと平助さんだって、矢央さんを廊下に出させたじゃないですかあ」
「それもあるけど、総司がとどめを刺したね」
「……お前らなあ。とりあえずお粥は作り直して」
「じゃあ、また私が─」
「いや!もう総司は作るな!今度は僕が──」
「あ、平助~そろそろ俺達は巡察の支度しねぇと間に合わねぇぞ」
「ええっ!!」
「じゃあ、やはり私が──」
「総司ぃ、総司はいるか?」
「あ、近藤さんだ!!はいはーい、今行きますよー!」
嵐は過ぎ去った──って、感じ。



