僕の幸せな記憶

「まだ3年はある」と甘えていた自分がいたのは紛れもない事実。
近い将来死ぬんじゃないかと思っていた自分がいたのも事実。

今となっては、いつ死んでもおかしくない状況だ。
ヘタすれば、5分後や10分後に発作を起こして吐血したり、大量の吐血をしたりして死んでしまうかもしれない。

そんなことを考えていたら涙が出て来た。
20歳を過ぎた男が、人前で泣くのは恥さらしだ、と自分に言い聞かせながら帰り道を歩いた。

そしてやっと家についた。

もう限界だった。
玄関の中に入った瞬間に張り詰めていた緊張の糸がプツリときれ、堰を切ったよう次から次へと涙が溢れた。