僕の幸せな記憶

それから3日が、過ぎたある日。


6:30にセットされた目覚ましが、時間ピッタシにピピピピッと等間隔で同じリズムを繰り返す。

本当は目覚ましが、なる前から起きていた。
目は覚めているのに起きたくない。

もしもこの検査で異常が見つかれば入院、最悪の場合助からないかもしれない。
大切な人達の元に2度と戻って来られなかったら、と考えるだけで息が詰まった。


待合室での時間は1分間が、何十分にも感じられた。どうしようもなくこの場から逃げ出したかった。

しばらくして名前が呼ばれた。
あぁ、きてしまったんだ。
死の宣告タイムが。


重い体と心を引きずって診察室に入る。
医者にするな、と言われたことは全部我慢した。

どんなに憧れても望んでも、寿命を自ら縮めるようなことをしては意味がない。

そして、ゆっくりと医者が口を開く。
上辺だけの悲しみの言葉が淡々と吐き出された。

「大変、残念ですが、今回の検査結果に異常が見られました。
発見が、遅かったためかかなり進行しています。
手の打ちようがありません。
本当に残念です。
一様、薬は出しておきますが、期待しないで下さい。」

確かこんなことを言っていた気がする。

なぜ、気がする、なのかというと異常が見られましたの辺りから、一切の音が消えたのだ。

通りを行き交う人たちの騒がしさでさえ遠く聞こえた。
その後もずっと上の空で、何を言っていたのかあまり覚えていない。