「ばかああああ。なんで優はそんなに優しいのーーー!いっそのこと怒ってくれた方がいいのにー!」
いつかのように、泣きながら優に文句を言うと、優は体を離して私と向き合った
「柚は悪くない。悪いのは全部あいつだ。俺があいつにも自分にもムカつく理由はな、大切な女を守れなかったことなんだよ」
私の涙を拭いながら、真っ直ぐな目をしてそう言う優
「男ってのは、女を守るために強いんだろ。ましてや、大切な女のためならもっと強くなれる。仮にも、あいつは柚のこと好きだったんだろ?それなのに、あいつは柚を襲うことにその力を利用した。それが許せないんだよ。それに、そんなあいつからも柚を守れなかった自分も許せねーんだ」

