君と過ごした日

「飲み物の方持って行くよ。重いからね。」


「ん、ありがとう。」


「我慢、しないでね。」


「…ん。」


いっちゃんは、優し過ぎるよ。


「二人ともー。持ってきたよー。」


「やった、ガトーショコラじゃない。」


「ああ…、だからビター。」


そうだよん。


「はい、めしあがれー。」


って、蘭ちゃんもう食べてるし。


「うん、相変わらず美味しい。」


「すごく美味しいな。」


「うふふー、そうでしょう。」


「変な笑いしないのよ。」


えへへ、だって、おばあちゃんが褒められて凄く嬉しいんだもん。


「ん…?優くん、その手に持っている物は、」


何、かな…?


「あ?ああ、桐沢が」


「アルバム、だよね。」


「そうよ?ちなみに、笑美のよ。」


「な、何で優くんが持ってるの!」


「笑美、落ち着いて。」


え…、あ、うん。


「桐沢が出してくれたけど…。」