君と過ごした日



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「…っはあ。勢いで駅まで来ちゃったけど大丈夫かな…。」


「…っ、大丈夫だろ…。」


まあ、蘭ちゃんたちはもう帰ってるだろうし。


蘭ちゃん、待つの嫌いだから。


「…柿原くん、聞きたい事沢山あるかもしれないけど、」


「言われなくても分かってるよ。だから今は、体育祭を楽しもうな。」


「うん!」




体育祭までの時間なんてあっという間。



「…何事も無く、楽しめたらいいね。」



そんな私の小さな呟きは、風に拾われて誰の耳に入ることもなく消え去った。