君と過ごした日

―コンコン


ん、愛衣さんかな。


優くんの纏うこの甘い雰囲気から助けてくれるなら誰でもいいけど。


「はーい。」


―ガチャ


「あれ、お兄ちゃん?」


てっきり愛依さんだと思ってたのに。


「どうしたの?」


「そろそろ帰るよ。」


「え、ご飯食べて行かないの…?」


楽しみにしてたのに。


「ごめん。明日早いんだ…。」


「そ、か…。しょうがないね。」


凄く、残念だけど。


「また、会いに来るから。その時は一緒にご飯食べよう。」


「…うん!」


また会う約束。


家族なんだからそんなもの無くてもいいけれど。


でも、嬉しい。