「あー、いや。」


「ん?」


歯切れ悪い優くんは珍しい。


「笑美が読んでも問題は無いんだ。むしろお前宛だしな。」


「ふん?」


どうしたものか。


「ショックを受けるのが怖いんだ。」


「…そんなの、」


そんなの、さっきの事実に比べれば軽いものだと思う。


「そんなに心配なら、優くんが読んで?内容、知ってるんでしよ?」


「…いいのか。」


「うん。優くんに読んでほしい。」


確かに、もう読む余裕は無いし。


それに、優くんに読んでもらえば、まだここに居てもいいもんね。


「…それじゃあ、読むぞ。」


「ん。」