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「ふぅ…。」
―キュッ
濡れた髪が、体にまとわりつく。
ざっと拭いて、脱衣所に上がる。
置いてある着替えは、ここに来て颯さんが買ってくれたもの。
「甘い、な…。」
みんな、私に甘い。
「優くんもさ、甘いよ。」
でもそのおかけで、おばあちゃんの手紙を読む決心が着いた。
あえて深くまで来ないから。
「ん、しょ。」
服を着ると、優しい、柔軟剤の香り。
優くんと同じ、陽だまりのような。
優しく包まれているような。
この香りが、わたしは大好きだ。
「ああ、そうか。」
優くんから香っていたから。
だから好きなのか。
他の人だったら、好きになっていないんだろうな。


