苦しい、よ。


「…っは、っ…、」


「笑美ちゃん!大変、過呼吸だ。袋取ってくる!」


「は、」


苦しい。


息が出来ない。


目の前が、涙で歪む。


誰か、


「た、すけ、」


-グイッ


「優心くん?!」


「笑美、俺がいる。俺が、ずっと傍に居てやるから、落ち着け。」


ああ…。


何でこの人は、いつもわたしの欲しい言葉を簡単に言ってくれるんだろう。


その言葉で、わたしが救われてるなんて、思ってないんだろうな。


「はっ…、っはぁ、」


「…そう。ゆっくり、息しろ。」


不思議だね。


あんなに苦しかった呼吸も、あっという間に楽になっていく。


「っはぁ、ゆう、く、」


「ん、ここにいるから。安心して眠っていいよ。」