君と過ごした日

-ブー、ブー、ブー…


「ん?誰か携帯なってるよ?」


「あ、わたしだ。」


どうしたのかな?


「‘病院’?」


先生からかかってくるなんて、珍しい…。


「もしもし?先生、どうしたの?」


何かわたしに言い忘れたことでもあったのかな?


『笑美ちゃん!…落ち着いて聞いてね。』


「…え?」


-トサッ…


『笑美ちゃん?!大丈夫?!』


「笑美!大丈夫か…?」


「もしもし、すみません。笑美ちゃん、話せない状態なので、私で良ければ聞きます。」


周りで、皆が慌ててる。


でも、それら全てが他人事のようで。


スピーカーにしたわたしの携帯を友美さんが持って、会話を皆で聞いている。


それでさえも、わたしを抜いた世界を見ているみたい。