架奈side

皆さん初めまして!


私は高校2年生の大友架奈です。


かなりのひとみしりです…。


教室で多くの女子はいつも恋バナの話題で盛り上がっている。


その話題に入れていけない私です…。


恋なんてまだまだ私には遠い存在。


でもいつかは恋愛するのかな?


「架奈~!次移動教室だってさ。」


話しかけてきた子は心友の佐々木莉子。


中学からの仲で私よりもしっかりしてて綺麗系女子。


「あれ?移動って4時間目じゃなかったけ?」


「なんか先生の都合で入れ替わったらしいよ(笑)」


先生…もっと早く言わなきゃ困るんですけど…。


てっきり4時間目だと思ってたから借りてこなかった~(泣)


呑気に本読んでたよ…。


私の馬鹿馬鹿っ…。


「嘘~!!まだ教科書借りてきてない…どうしよう…。」


「えー!?じゃあ早く誰かに借りてきな。」


「でも話せるの莉子ぐらいだし…」


「これをきっかけにひとみしり直しなさい!」


「う、うん…」


莉子に無理矢理行ってきなって言われて


他のクラスのドアの前までは来たけど


やっぱり私には無理っ…!!どうしよう…?


「どうしたの?」


声のする方に振り向くと男子が立っていた。


この人って確か~…女子から人気の男子だったような?


名前までは覚えてないけど…。


「教科書借りたくて来たんですけど借りる子が居なくて…」


「あぁ。そうゆうことね。俺で良ければ貸すよ?」


「本当ですか!?」


「うん。何の教科?」


「理科です!!」


「おっけい。ちょっとだけ待っててね!」


なんて優しい人なんだろう(泣)


感謝感謝です!!


「はいっ。俺の汚いけど許してね(笑)」


「全然綺麗です!」


「良かった。あと返すのいつでもいいからね。」


「なるべく早くに返しますので。ありがとうございました~!」


お礼を急いで言うと理科室に走って向かいました。


本当は廊下走っちゃ駄目だけど…今日だけは許して(泣)