「おい!!!」



うるさい……立ち上がったマリモの唐突の呼びかけ


名前を呼べよ、誰を読んでんのかわかんねぇだろ




「おぃ!そこのお前!!!寝てるお前だよ!!!!」



誰だよ、騒音機に喋らせてるやつ

お供達はさっさとマリモの口になんかつっこめ


あと呼ばれてるやつさっさと反応しろ




「おいって!!!!お前だよ!!!イケメンに囲まれてる平凡!!!!」



何っ!?このクラスにそんな美味しい子がいたのかとバッと顔を上げた


教室をキョロキョロと見回す

どこだ!どこに平凡総受けちゃんがいる!?


少し興奮気味にめっちゃ見回していく




「だから!!!お前だよ!!急に教室を見回してるやつ!!!」



ぇ、なにそれ

俺?
ははっ、まーさーかーwwwwwwwwwwww



「もう!!俺が直接来てやったことありがたいと思えよなっ!」



なんて、アホな事を叫びながらこちらに向かってくるマリモ

ぇ、マジで俺?

だって、あいつ平凡とか言ったよ



俺の周りに平凡なんかいない……みんなイケメンじゃねぇか……くっそ!!!



「おい!なんでさっきから無視するんだよ!




マリモがもう一度こちらに向かって叫ぶと同時に腕が握られた

痛い。


俺のおててが早くも赤くなってるよ



やっぱり、王道みたい
人の話聞かないとこも、うるさいとこも、生徒会崩してるとこも、誰かに突っかかって行くとこも、ばかなことも、変装してる事も……




「なに?腕、痛いんだけど」

「っ!!!お前が無視するからだろ!!」

「はいはい、わるーござんしたー
で、なに?無視されたからって痛いことしていいの?こんな赤くなるまで握っていいの?」

「うるさいなぁ!!俺の話を聞けよ!!! 」

「うるさいのは、君

さっさと腕離せっつってんの
話は聞くからさ」

「話を先に聞けよ!!!!」



あー、これはだめだーと思いとりあえず頷く


さっさと終わらさないと、利き手が壊れちゃいそうだ



「お前、俺のことをマリモって言ったことあるだろう!!!」

「ぁー、そんなこともあった気がしなくもない」

「だけど、俺は優しいから許してやるよ!!!そのかわり俺がマリモじゃないってこと証明してやる!!!!」

「へー、そのカツラとメガネ取るんでしょー?
あと、体に巻いてる何かも」



顔を隠すためにのカツラとメガネ

あと、最近気づいたんだけど、運動神経とか抑えるためか、女みたいな体型を隠すためかは知らないけど、体になーんか巻いてんだよねー



それを告げると目の前のマリモは固まった

生徒会も固まった

堕とされたこのクラスの一匹狼くんも爽やかくんや委員長も固まった

外で覗いてる風紀委員長も固まった


俺の周りのみんなが固まった




なんで?と思い首をかしげる


俺変なこといった?だってここまでわざとらしいと、分かるでしょ?


最近気づいたばっかの体に巻いてるのも、マリモの動きがぎこちないことで気付かなかったの?

生徒会とかお供達はよく抱きついてたよね?



なんだ、なんだと思いながら固まってしまったみんなを見る俺



そこで一番に動き出したのは、秋達だった




「優ってやっぱどっかチート」

「ほんまにー
よう気付いたなー
言われてもまだ分からんでー」

「優ちゃんってば〜どこまで見てるのよ〜?」

「カツラとメガネはバレバレだけど体に巻いてるのとかはわかんないよ?」



えっそうなの!?俺ってば無駄なフラグ建てたかも……とみんなの話を聞いて思った



そうか、気づいてなかったのか

どおりで、みんな何も言わないわけだ……やらかした




「っ!!!おい、そこの……優、か!!!!なんで気づいたんだ!!!」

「勘
あと、名前呼ばないでくれる?」

「確かにあってるけど!!!今まで気づいたやつなんていなかったぞ!!!!」

「へー、そうですかー」



今の俺は余計なフラグの建設に泣いてるんだよ

悲しんでんだよ、静かにしろや!!!


そりゃー、今ので俺の非凡フラグがバンバン建っちゃったから…ね




悲しかーよ……