「優、拗ねないの」

「拗ねてるゆうちんも可愛いけどねー!」



うりうりと両側からほっぺをさされる。

地味に痛いぞな。



「てか、秋にストーカーとかいたっけ?」

「いや、もしもの時のため」

「ひゃー、お母さんみたい」



秋さんの用意周到ぐあいハンパないからね?

なんでここまで予想できるのか知りたいわ。



「じゃあ、秋なんか対処教えてーや!!!!」

「んー、とりあえずお前は大体何されたって大丈夫やろうし、ほっといたら?」

「ひでぇ!!」



うん、さすがにもうちょっと考えてあげよう。
海深が嘆いてるよ



「だって、まずそのストーカーが海深のかどうかが怪しい」

『え?』



何それ、恐怖。そんなん、ストーカーなんて海深に言っといて。雲丹でもいいけど。



「まず、写真がなんで優メインなの?

それになんで、お前が狙われんだよ。
なかなか聞かねえよ。

そんで、手紙も。
普通は名前を書くものだよ。一言でも。

だからこそ、これは純粋なストーカーか、ただの嫌がらせか微妙なところと思うわけよ

それに、優がもしストーカーの目当てとしてもおかしくはないしな。


まず、お前のではないと思うんだよな」



珍しい秋さんの饒舌トーク。
久しいねッ!!!!

でも、もしこの秋さんの推理当たってたら俺が面倒事に巻き込まれてんじゃん。
ないわー。



「あっ、じゃあさ
複数犯説はどうや?

写真は、確かに優ちん宛かもしれんけど、俺と優ちんの下駄箱や郵便受けは隣り合ってるし、間違えただけかもしれん。

そんでや、手紙は秋が言ったようにただの嫌がらせで俺に書いたのはわかんねんけど、たまたまかぶったとか?」

「ん、それも有り得なくはないな」



凄い真剣に語り合うこの二人に言ってやりたい。


そしたら犯人はただの“バカ”だよね!!!!!
あ、この場合は犯人達か。


なんせ、間抜けだ。