キーンコーンカーンコーン!!



今は午後3時45分



ホームルームは滞りなく終わり、放課後の始まりだ

クラスメートは次々とクラブに向かっていく


割とこのクラスは帰宅部が少ないようだ



ちなみに今から向かうのは寮ではなく、保健室
お忘れかもしれないが、水輝が保健室で爆睡してるはず



「雲丹ー?………ぁ、居ない感じ?」

「可愛い子見つけたからヤってくる〜やってー」



まさかの、水輝を置いといてナンパしに行ったの?!


嘘だろ…水輝可愛いじゃん!!
可愛い子ちゃんとか水輝でいいじゃん!!

迎えに行こーよ!!



「雲丹は薄情者ですねー」

「まあ、しゃーないわなー
水輝が寝ることとかよくあるし」

「割とマイペース何だなお前等」



3人わりと仲良く喋りながら保健室に向かう


新にいに期待はしてないけど、水輝食われてたらいいなー…と、バカなことを考える

あ、もしかして友達をこんな風に思う俺も薄情者かな?と少し心配になりつつ、見えてきた保健室に駆けていった



ガラッ、と勢い良く開け、保健室に入る



「失礼します!!水輝の事迎えに来ましたー!!」



大声で入室理由を告げ、ベットの方に向かう



「おぉー失礼されマース。野端は気持ちよく寝ています」

「はーい!
水輝ー、起きろー!!」



グラグラと水輝自身を揺らす
それはもう、すごく揺らす


途中から海深も混じって揺する




「ウッ…気分わりい…」



どうやら揺すり過ぎて酔った様子の水輝



「水輝ー!起きて!!」

「んんっ…何さ」



まだ眠気まなこだがうっすらとは起きた様子の水輝



「放課後ですよー」



どことなく、幼稚園の先生を思い浮かべながら、水輝に放課後だと告げる


ガバッ、と起きた水輝



「は?放課後?!」

「うん」



どうやら、自分自身そんなに寝てるとは思わなかったのか目をパチクリさせている



「お、野端起きたか?」

「あ、はい。すいません、爆睡してました」



真面目に応答する水輝



最近水輝のイメージが変わってきたなーと、ぼんやり考えながら目の前のやりとりを見ていた


最初水輝はしっかりしたオカンと思ってたけど、マイペースに寝るし。
マイペースに食べるし。

わりと自分の思ったままに行動してるんだなって思い始めた

でも、やっぱりシッカリしてる所とあるから不思議だ



「優、優!!」



ボーっとしてたら秋に体を揺すられた



「はっ!!ごめん、水輝がわりとマイペースだなって考えてた」



思わず真面目に答えてしまったが、これちょっと気持ち悪い気がするよ



「ブッ!!なにそれー!!優ちんアホな事考えとんなーww」




めっさ海深に爆笑されてる


水輝キョトンってしてるだけだし、密かに秋も笑ってるよ