梨伊弥がいなくなって、1年が経った。

私は、屋上にいた。
梨伊弥との思い出の場所。


今日は、私と梨伊弥の2年記念日。



梨伊弥は突然転校して、今はもう、消息すら掴めていない。


携帯も解約したようで、私のメールや着信は最早繋がることもない。


私、嫌われたのかな?


梨伊弥からの最後の手紙を握り締め、手すりに顔をふせる。

涙が溢れてきた。
嫌いになったのならせめて、振ってから転校して欲しかったよ。


私、気持ちの整理つかないじゃん。
馬鹿梨伊弥…。ばーか、あーほ…。



「梨伊弥のばーか!!」

「俺が馬鹿だったら守里はそれ以上の馬鹿だな!!」


そう言いながら太陽のような笑顔を向けてくれる梨伊弥。

「は?!意味わからない!!天才ね!!」

「そーゆー馬鹿なとこも大好きだよ。」


ほら、またすぐに甘くなる。
そんな照れてるような笑顔を向けられると、怒るに怒れない。

私が拗ねると頭を決まって撫でてくれた梨伊弥。


いつだって隣で笑っててくれた梨伊弥。