お互い無言のまま


雨音だけが響いた。


そのまま少しして、


私はさっきまでの震えが少しおさまってきた。


どうしてだろう?


そう思ったときには

視界に光が差してきて。


雨音が、止んだ。


徐々に減っていった雨。


見る見るうちに雲は流れ。


差し込む晴れ間。


灰色の、冷たい視界に

ぬくもりが生まれた気がした。


もう十分不機嫌になって、

高橋を困らせちゃったよね。


晴れたら言うって決めてたんだから。


よし、もう大丈夫。


高橋、好きだって思わせてくれて、


たくさんの温かい明るい感情をありがとう。