会おうとは何週間も前から言われていたけど、嫌われたらと言う思いで勇気が出なかった私が、当日いきなり、

「今日だったら会えるような気がする」

と言い出し、彼もいきなり決心してやって来たのだ。

飛行機が着くまでの1時間半あまり、私はお風呂に入り、シャンプーしたり、念入りに化粧をしたりそれはそれは悪あがきしていた。

もう嫌われてもいいや、こんなに苦しいままお互いいられない、そう思って決心したのに。

彼はものすごくハードルが高い人で見た目にうるさかった上に足フェチであった。
美脚……。

空港から駅についた彼が私にメールしてきたけど、私は勇気がなくてのらりくらり返事を返していた。

見回して彼に気づきうつ向いていたら電話を鳴らされて、すぐに切ったけど彼がやってきて私の名前を呼んだ。

観念して、

『ハラ減った』

と言う彼の為に、駅近くに出来たばかりの居酒屋に行った。

全然ものおじせずに、私の箸をつけた食べかけたお茶碗のご飯もバクバク食べていた。

私は直視もできない位恥ずかしいのに。