ヒロの事を忘れられるような出会いがあった。

何故かまたひと回り下だった。

彼はIT企業でエンジニアでもあり、容姿に優れ、誰もが振り向くような男だった。

性格も行動力があり、グイグイと私を引っ張っていくタイプだった。

ヒロの時と同じで、私は別に付き合うつもりで探したわけでもなかった自然な出会いだったので、いろんな話をしたり、相談しているうちにいつの間にか意識し合い胸が苦しくなった。

ひとまわり下のヒロとあんな恋愛と別れをして、子供まで授かった後で、また偶然に同じような状況に陥ってしまったのである。

大学生でないと言う事だけが救いだった。

私は結婚生活が短いせいで、ずっと見た目が現実の年齢より10歳は若く、声は20歳位若かった。

だから話していても彼もひとまわりも上だと感じていなかった為、彼の年齢を聞いてから私にはかなりの葛藤があった。

時間をおいて打ち明けたけど彼も戸惑っていた。

でも二人は惹かれて、とにかく会って、お互い自分の気持ちを確かめる事になった。

何故ならネットのサイトで知り合い、会った事はまだなかった。

これもヒロと同じだった。

彼は仕事を終えると、東京から最終の飛行機で私の町までやって来た。