「お。そら、寝坊か?」


「藍は早いなー」



「あゆみに早く会いたくて」

「だよな。俺も寝れなかった」



苦笑混じりに言って、あゆみの墓前に立った。

お辞儀をしてお花をそっと添える。




「あゆみ、来たぞ」



「…じゃあ俺は先に仕事行ってるな」


「おー」



綺麗になっている墓。

きっと藍が掃除をしてくれたんだろう。



「あゆかも今年で、10歳を迎えるよ」