「眠くないの?そらは」

「全く?」

「そか…、私は小さい頃から生きていることが辛かった。

お兄ちゃんに迷惑かけているんじゃないかって。


だけど…違う気がしたんだ。

それが何でかなんて分からないけど。


お兄ちゃんなら、そんな事は言わないと思う」



あゆみが思い出すように、語りだした。

俺は静かに耳を傾けた。



「だからかな。優しくされると、余計に悲しくなるの。

それは昔も今も同じ。


私だけ、病気があるから特別扱いをされて。

いつも心配の目を見て。



それがとてもイヤなんだ…」