『そうよ。自分の人生を、自身の足で歩んでいく。 そんな人になってほしい。 それをお兄ちゃんがテレビを見てね、思いついたみたい。 まだ小さいのに、あゆみのために必死に名前を考えて。 「俺はあゆみっていうのがいい!絶対に似合う!」 そう言い出したら切りがないから…』 『でも素敵だろ?お前の名前は綺麗だ。そのまんまのお前にぴったりだ』 あぁ。 私は捨て子と思っていた。 お兄ちゃんと2人。 ただ、悲しく冷たく生きてきた。 だけどお母さん達はずっと傍にいてくれたんだね―…。