『あゆみ?貴方の名前にはちゃんと理由があるんだよ』 『ん?』 『あらあら。まだ小さいからわからないかしら』 『でも嬉しそうだな…今になって立派になっちゃってよ。 俺等が若くして産んだかいがあったな。 なぁ、俺が名前をつけたんじゃないぞ。 あゆみの兄ちゃんがつけたもんだ』 あれ…?? この声は、お母さんとお父さん? 姿は見えないけど聞こえた。 周りの時間が一瞬だけ、止まっているように感じた。 『あゆみの名前は、お兄ちゃんがな。咄嗟に決めたんだぞ』