「知ってる…」 そらもまた、静かにキスをした。 ただお互いに離れるのが怖かった。 「……そら。私はまだ消えないから。 ちゃんと新しい命を残すから」 私に命の期限があるのだとすれば。 もっと伸ばして欲しい。 愛する人のためにも。 子供のためにも。 友達のためにも。 私はまだ生きなきゃいけないんだ―…。 嗚咽と頭痛は酷かった。 髪が抜けるのはイヤだけど、入院したら子供のためにも薬を飲むことに。