彼女の料理を近くで、手を組んでみていると。

「あっちにいて」

と、言われた。

「ちぇー」

ソファに座ると、鼻歌を歌いだした。

「~♪」

何だか凄く落ち着く歌だ。

それに彼女の名前を聞かなきゃって、思うのに。

「俺に慣れた?」

「まだ…1日しかいないから…」

そら、そうだな。
何言ってるんだよ、俺は。

全く…。

さっきから、全く笑わないし。

やっぱ俺との同居生活、つまんないとか思わせそう。

そう思っているうちに、料理完成。

「はい」

「サンキュ、それじゃ行って来る」

額にキスをすると、少しだけ頬が赤くなった。

(あれ…、可愛いトコあんじゃん)

玄関を出ると、少しだけ家に帰るのが楽しみになった。