ホテルに着くと、そらが抱きついた。 「あゆみぃ。どこに行ってたの??そらがうるさかったんだけど」 「…後で話すね」 夕美の呆れ顔を見つつ、そらに視線をずらした。 「そら、ごめんね」 「…帰ったら教えて」 そらは何かを悟っていたようだった。 その後の旅行は、具合が悪くなったりと休むことが多かった。 それでも皆の笑顔が見れて幸せだった。 「そら、お土産いっぱい買ったね」 「だな」 帰りの電車が一定の揺れで動く。 私は睡魔がゆっくりと訪れた。 「あゆみ、おやすみ―…」