病院から出て、また帰り道を歩く。 途中お腹が空いた。 「そらがすんげぇ心配してる。 俺は大丈夫って言っても聞かないし…」 「じゃあさ、早く戻ろ。それでご飯食べたい」 そらを見上げると、快晴だった。 後何回この風景が見えるんだろうか。 「そうだな」 「ご飯早く食べたいな」 「お前は食い物のことばっかだな…」 嬉しそうにする私を横に、藍はため息を零した。 「…赤ん坊。どんなんだろうな」 私の余命を気にせず、笑ってくれた。