寝癖のいっぱいついた、そらを見て笑いそうになる。


「何…?寝癖?」

「可愛い」


「…あゆみの方が可愛いし。髪伸びたな」

「確かに。旅行から帰ってきたら切ろうかな」

「そうだね。じゃあ俺が免許とったら切るよ」

「あ。美容師だったんだよね?将来の夢」

「うん。学校でも進路は、美容師関係にしようと思って」


「へぇ…。そか」

「髪結ってあげる」

「初めてここで一緒に寝て、朝になったら髪やってもらったよね」

「覚えてた?」

「勿論。すごいなって思った」


そらは慣れた手つきで、私の髪を束めた。

そして髪ゴムで軽く結んでいく。


「練習台に小さい頃、桃乃をやっていたんだ。そしたら結構うまく出来て。

それからマネキンとかでよくやってた」