簡単に済ませると、そらは洗い物を終えたところだった。

「お風呂、一緒に入ろ?」


そらが甘えたそうに言うから、ハードが高かったけど入った。

勿論バスタオルで巻いて。



「身体、洗うから向こう見てて」

「うん」


そらは先に湯船に入って、目を瞑っていた。


「ねぇ。そら」

「ん?」


「修学旅行って何月?」

「俺等は、12月にスキーあって…。ていうかまだ、高校2年生だから、来年かな」


「…私、来年まで生きたい」


「え?」

「薬漬けにされるくらいならしないけど。自分の力で生きたいの」




きゅっと泡のついた手のひらを握り締めた。