「さっき、そらに言われたの。 『きつく言ってごめん。だけど俺には好きな子がいる』って。 貴方のことを、本当に疑っちゃったの…。 花瓶なんて、苛められて。 私は自分しか見ていなかった」 「誰だって間違いはあるんだよ」 静かに目を瞑る。 ヤバイ。 頭が凄く痛い…。 「あゆみ、痛いの…?!」 桃乃の声が大きくなった。だけど私は首を横に振る。 「大丈夫…」 「じゃあ今日はゆっくりして…?また来るわ。次は本とか持ってくるから」 ゆっくりと扉を閉めて、桃乃が部屋から出て行った。